こんにちは!いつもd:matchaをご利用頂き、ありがとうございます。d:matchaニュースレターチームより畑や新開発の商品、スタッフの近況をご紹介していきます。どうぞ、ご愛読ください。

‐ 畑のこと (by Hiroki.A )

強剪定後の茶園の様子

茶園を管理していく上で定期的に行わないといけなことがあります、それは強剪定です。
茶園は繰り返し、収穫が繰り返されます。収穫が行われた茶園表層は頂芽優勢が解除され側芽の抑制が解除され枝分かれした形で伸長していきます。このように側芽を残した状態での頂芽の剪定は茶園の枝数を増やしていきます。そしてこのことは徐々に枝一つ当たりの樹勢を下げ、細く弱々しい枝を付けことになります。最終的には細くなってしまった枝だけが樹冠を多います。細い枝から出芽した新芽は勢いが弱く、葉の展開枚数が少なく一つの芽当たりの重量が小さな新芽が育ちます。このような状態の茶園は品質、収量ともに低下してしまい生産性の低いものになってしまいます。このような状況を回避するのに必要なのが強剪定です。
強剪定は細くなった古くなった葉が無くなるほどに枝を刈り戻します。茶の枝は根元に近いほど太くなります。この太い枝に新たに不定芽を形成させるのが目的です。太い枝から新たに形成された不定芽は勢いが強く、茶園はかつてのような若々しさを取り戻します。強剪定は主に一番茶の収穫後に行われることが多く、強剪定後の新芽は夏から秋にかけて成熟し、来年の一番茶を支える土台として成長します。
今回強剪定を行った茶園でも太くたくましい不定芽が成長しており、来年の一番茶を期待させる成長を見せています。

  
強剪定後の茶園

 

‐ Matcha beauty recipe No.15 (by Natsuki)

抹茶を気軽に取り入れてもらいたい!そんな思いから、日常で取り入れることができる抹茶レシピを開発しています。
第15回目は、14回目に続く特別編。セブ島のフランチャイズ店の再開に合わせ、新しい抹茶ドリンクを開発しました。
セブ島の特産物である、マンゴーがたっぷり入った、さわやかなスパークリングドリンクです。

【抹茶マンゴースパークリング】
・マンゴー果肉30g
・レモンシロップ30g
(輪切レモンを氷砂糖でつけたシロップ)
・ラテ用抹茶2g
・抹茶ペースト用水20ml
・炭酸水120ml

マンゴーのみだと、抹茶と、物足りなさがあったので、レモンシロップを加えています。
マンゴーと抹茶だけよりは、爽やかなフルーツの方が相性がいいと気付き、レモンを付け足しました。相性抜群!


【セブ島で完成した抹茶マンゴースパークリング】Matcha mango sparkling shake 

現地では、セブ島の美味しいマンゴーシェイクを使用し、3つのレイヤーが美しいドリンクが完成。

1.砂糖入りマンゴーシェイク
2.抹茶ペーストを甘めに味付けした抹茶炭酸水
3.現地で購入したベリーソース

【完成秘話】
今回セブ島支店から依頼されたものは、
“マンゴーシェイクを使用した、写真映える抹茶ドリンク”

レイヤーを作るときに苦労するのは、素材を入れる順番です。最初は、マンゴーシェイクを1番下に入れていましたが、氷が含まれているので、他の材料を入れると上に浮いてしまい、うまく作れませんでした。
最終的にはマンゴーを最後に優しく乗せることで、きれいな3層が出来上がりました。
甘さは現地に合わせた甘さになっていて、日本人にとっては、これは抹茶ドリンクとしてどうなのかと思われてしまいそうですが、それでもセブ島ではその抹茶の味に慣れていて、抹茶人気が続いています。
どんな味でも受け入れてもらえるということが大事なので、固定概念を捨てて、その土地の文化を理解し柔軟に対応できてこそ、抹茶が世界のMATCHA になっていくのではないかと感じました。 

 

 

 - 茶道にて水が最も重宝される点前by Seiya.H)

以前海外からいらっしゃったお客様から「お茶では水の相性は大切と聞いたけど、茶道ではどの水を使うかは関係ありますか?」と聞かれました。
基本的に茶道においてはどの水を使用するかはルールは無いですが、1つ水がメインになるお点前が存在します。それが名水点です。
名水とは、茶の湯や酒造に良いとされる湧き水のことを言います。
点前の方は使用する道具は通常の点前とはほとんど変わりませんが、水を入れる水指が陶器ではなく木地ででており、名水である事を証明するために、神社などで見かけることがある、シメという縄を使用する事があります。

お茶事の時は客は通常の茶事と同じく、茶室で懐石料理とお菓子を召し上がった後一旦退席して、部屋に戻ったら初めて客は茶室で木地の水指と対面します。
亭主が点前を始めると客の方から「お見受けいたしますと、名水をご心配いただいたようですが、お水を頂戴いたしたいと思います」と挨拶をすると、亭主は客に水指の湧き水を客に差し上げます。
お点前中に冷たい水を飲むという珍しい点前の為、基本的にこれは夏に行われる特殊な点前ですが。私も色んな名水を求めて歩き回っていろんな美味しい水で皆様に抹茶を点前で差し上げてみたいと思います。


名水点の時は濃茶点前になるのが必ずらしく、薄茶では使用しません。 

 

 

 - d-matcha グラノーラby Ko)

グラノーラとは?

1863年にジェームス・ケイレブ・ジャクソンが、サナトリウムの患者のために、グラハム粉を使ったグラニューラ(Granula)を発明しました。グラハム粉の生地を伸ばしてシート状にしたあと焼成、粉砕を2度行い小さな粒状にしたもので、とても固く、食べるまでに水や牛乳に長時間浸す必要があったです。

グラノーラ(granola)は、シリアル食品の一種。
1960年代に入ってから、オート麦にナッツ類やドライフルーツを加えた食べ物が「グラノーラ」という呼称にてヒッピー(1960年代に脱社会的行動をとった若者たち)の間で流行し、1972年からそれが商品化され始めました。

ロールドオーツ(燕麦の押麦)や、麦、玄米、とうもろこしなどを主とした穀物加工品と、ココナッツ、ナッツなどを、砂糖、蜂蜜、メープルなどのシロップ(糖蜜)、植物油とで混ぜてオーブンで焼いたものです。

【グラノーラの健康効果】
グラノーラは、ダイエットをすると不足しがちな栄養素が入っていますし、筋トレに必要なタンパク質と一緒に食べるとビタミンやミネラルも一緒に摂れて効率的です。 糖質オフのグラノーラも効果的な食べ方を抑えると、美味しく食べられます。
d:matchaの玄米茶グラノーラは自家栽培玄米を炒ったものを使用しています。ナッツや玄米のざくざく食感に煎茶パウダーのすっきりした後味があって、ヘルシーなだけでなくて味も美味しいのでとても人気です。

 

 

- お茶のシーズンを乗り切る (by Hiromi)

7月も終わりに近づき、一番茶、二番茶と続いたお茶のシーズンがひと段落を迎えようとしています。最近は茶畑の管理作業として、おもに草引きをしています。うだるような暑さであっても雑草たちはおかまいなしに伸びるため、朝夕の比較的涼しい時間帯は草取りにいそしんでいます。
半日や数時間であっても農作業をしていると、猛烈におなかが空くことがあります。そんなとき何度かお世話になったのが、d:matchaから2,3分ほど信楽方面へ車を走らせた所にある、お餅屋さんです。かわいらしいおばあさんが一人でお店を切り盛りされており、中に小豆の入った大きなお餅を作っていらっしゃいます。その日につきたてのお餅は柔らかく、小豆はあっさりとした甘さで、とても大きいのですがぺろりと完食してしまいます。食べたあとはエネルギーが湧いてくるので、やはりお米のパワーはすごいですね。日本人に生まれてよかったと思います。
もうひとつ、和菓子のお話。ご近所の方から“さんきら団子”のおすそ分けいただきました。サルトリイバラ(別名:山帰来(さんきらい)ともいいます)の葉でお饅頭を包み、蒸した和菓子になります。宇治や京田辺周辺ではお茶仕事がひと段落する7月末ごろに、ねぎらいの品として配られていると聞きました。ですが今ではこういった風習も廃れてきてしまい、お店で見かけることが少なくなってきました。
この時期ならではの伝統的なお菓子を、感謝の気持ちで氷出し煎茶と一緒にいただきました。夏はごくごく飲める水出し煎茶がおすすめですが、氷出し煎茶もぜひ試してみてください。急須やボトルに氷と茶葉をいれ、冷蔵庫に保管し氷が溶けるまでじっくりと待ちます。とても甘くて濃厚な味わいが楽しめます。
今年も無事にお茶のシーズンを終えられることに安堵するとともに、どこか寂しい気持ちも心の片隅にあります。夏はまだこれからですが、お祭りが終わってしまう寂しさという感じでしょうか。少し休息したのち、来年もさらに美味しいお茶を皆様にお届けできるよう、日々取り組んで参りたいと思います。


 

 

 

- d:matcha創業物語24~ d:matchaフランチャイズ店が和束茶を世界に伝える(by Misato.T)

2018年夏、d:matchaのフランチャイズ店第1号がフィリピンセブ島にオープンしました。d:matchaのフランチャイズ店は、現在、フィリピン、フランス、北海道の3店に増えています。

その他にもフランチャイズのお声がけをいただくことはあるのですが、オーナー様のビジネスやブランドに対する考え方がd:matchaの考え方と合わないとお店をオープンさせることは難しいです。
D:matchaはむやみに店舗拡大をしようとは考えていません。丁寧な製品作り、丁寧な販売を通して、お茶の価値をお客様に伝えていきたいと考えているので、販売量を追い求めて店舗拡大すべきとは思っていないからです。
また、国・立地によってお客様の需要は異なるため、店舗の販売スタイルも現地に合わせてカスタマイズすることが重要と思っています。フランチャイズのための出店フォーマットを作ってそれを一様に各国で展開しているわけではありません。例えば、フィリピンセブ島のショッピングモールの立地では、テイクアウトドリンク・テイクアウト菓子を中心とした商品構成になりますし、フランス店ではじっくりとお茶を淹れてお茶の味わいや菓子を通じて、日本の文化を楽しむスタイルになっています。
今までd:matchaが培ってきた、本店での店内ランチ・デザート提供、店内お茶体験、テイクアウトドリンク、催事での物販販売、といった様々な経験の蓄積を生かして、フランチャイズ店でどのようなビジネス展開が適しているのかを店毎に検討しています。
また、味わいの好みも土地によって異なります。例えば、フィリピンでは日本と比較して甘めな味付けが好まれます。どの程度まで現地カスタマイズするかの線引きも非常に重要です。
どんな形態であれ、ここ和束町で栽培した美味しいお茶を、日本内外のお客様に提供して楽しんでもらうというFarm to Tableというコンセプトは変わりません。
これからも日本内外のd:matchaのお店がどういった展開・成長していくかが楽しみです。 


フィリピンセブ島のd:matcha Cebuはショッピングモール内にあります。


D:matchaフランスlarochelleのお店。赤い大きな傘が日本の情緒を演出しています。


D:matcha 札幌店は、コンパクトな店内でオーナー自らお茶の飲み比べ体験をしてくれます。
体験・物販・テイクアウトに特化したお店です。